インターネット生活を始めて早６年目。
何も分からず、適当に自力で始めた当初は、ネチケットなんて言葉も知らず、ネット社会の怖さも楽しさも分からず、ただやみくもに和己くんに関する事を漁ってた。
しばらくすると、世界へ通じているネットの危険な一面を知り、安易に人と繋がるもんじゃないと言う事を学んだ。
それも乗り越え、ネットの良い面悪い面がある程度把握できてきて、適度な楽しみ方が分かってきて、そして経験から開き直りも必要、いちいち気にしてたら身が持たない・・なんていう、有名税を払ってる人みたいな感覚も覚えた。
そんな中で繋がる事ができた人たちは、とっても愛すべき大切な仲間になった。でも実は、まだ会った事もなく顔も知らない人が多いのだけれど（笑）

その一方で、私が一方的に好意を抱いているブロガーさんも数人いる。
和己くんブログの管理人だけじゃない。
ジョニーブログの管理人さんに関しては、まだ私みたいな初心者はおいそれと近づける雰囲気じゃないので、見てるだけ
その他にも、実は数年前から見続けているブログカテゴリあるんです、私には

数年前、身近な人が大病をした。
私にとって未知なる病で、情報を求めてネットを徘徊する日々が続いた。
少しでも良い情報が欲しい、でも悪い情報も見ておかなければいけない、その一心で私は日々ネットで病気関係のサイトを見まくった。
そして、同じ病と闘っている多くのブロガーさんと出逢った。
出逢ったと言っても、交流は一切ないので見てるだけだったけど。
命に関わる病気と闘っている人たちに、バリバリ元気な私が書き込めるコメントなど一つも思い浮かばなかった
そこで多くのブログを読み、しかも病と闘っている人を目の前で見ていた時、私の今までの考え方がかなり変わった気がする。
死ぬ間際になって遣り残した事を数えたって遅すぎる、やりたい事は今のうちにやらなくちゃ
人のブログに対してあ～だこ～だ言ってる人は、健康で幸せな人だ。
命の期限なんか知らずに、毎日当たり前に生きてるって最高だ。
私もまさにそんな中の一人だ。
ありがたい
来年の自分を想像できるって素晴らしい
年を越せるのかしら・・・桜は見れるかしら・・・子どもの入学式は行けるのかしら・・・
私には、今そんな心配をしなくていい健康がある、ありがたい
ありがたい、ありがたい

ここ９ヶ月ほど、毎日通っていたブログ管理人さんが居た。
私よりもいくつも若いのに、ガンで余命宣告を受けていた女の子。
彼女のブログはいつも優しくて、愛らしくて、そして素直だった
自分の病気をちゃんと受け止め、家族や周りの人たちへの感謝も忘れず、そして死をとてもとても怖がっていた。
生きたくて生きたくて、死んだらどうなるんだろう、今こうしている私はどこへ行くんだろうと、常に考えている子だった。
美味しいも楽しいも悲しいも何もなくなるって、一体どう言う事なんだろうと彼女が書くたびに、私も一緒になって考えた。考えたけど分からなかったし、今だって何も分からない。
でもきっと、私が彼女と同じ立場になったら、同じように考えて、怖くてたまらないと思った。
怖いとかイヤだとか、そんな言葉じゃ全然足りないけど、でもそんな言葉しか知らないから言えないんだ。

彼女が今日、亡くなった事を知った。
私は彼女の事なんか何も知らない、ブログに書かれている文章でしか。
なのに悲しくて悲しくて、悲しかった。
本当に大変な数ヶ月を過ごしていた彼女。
あんなに嫌がって怖かった世界、彼女は今どうなんだろうなんて考えてしまう。
毎日息が苦しくて、酸素濃度をどんどん上げていたみたいだったから、今楽になれていると良いなと思う。
怖かった世界が、実はそんなに悪い場所じゃなかったら良いなと思う。
輪廻転生はあまり考えない私だけど、もし今度生まれ変わったら、恋愛から結婚出産って、当たり前に経験していける人生を生きて欲しいと思う。
このブログの最期の彼女の言葉は、

『あ～、幸せ(o^-^o)』

お見舞いの品を貰って嬉しかったという記事だったのだけれど、最期の言葉としては１番不似合いな、そして１番言えたら素敵な言葉だと思った。
訃報を知って次々書き込まれるコメントを読んで、涙が止まらなかった
全然知らない人なのに。
顔だって見たことないのに。
ただブログを読んでいただけなのに。

顔を知らない人ばかりのネットの世界だけれど、今そこに居ることだけは間違いないんだ。
みんながずっと幸せに、遣り残すことがなく生きて欲しいと思う
笑っても泣いても怒っても、生きてるっていいよね

私のブログなんて、彼女のブログとは比べ物にならない陳腐でふざけたモノだけど、でもやっぱり言葉で気もちを伝える事って素敵な事だなぁと思ったのでした。



ブロガーさんのご冥福をお祈りします。

※万が一失礼な表記がありましたらごめんなさい。